机を整理したら出てきた新聞記事のご紹介です。
昨年(2016年)の毎日新聞の記事※にて、紹介されていた記事で「緑茶で認知症改善」というものがあります。
緑茶は脳の神経系によい影響をもたらす
緑茶が脳の神経系によい影響を与えるという論文は実は国内外でいくつか発表されています。
- シンガポール国立大学
「シンガポール国立大学のフェン・レイ博士「茶葉に含まれるカテキンやテアニン、テアフラビンといった物質は、抗酸化作用や抗炎症作用があり、これらは神経変性や血管損傷などから脳を保護するのに役立つかもしれない」
原文はこちらです(英語)。原文ではアルツハイマーにも言及しています。 -
英医学専門誌「ランセット・ニューロロジー(Lancet Neurology)」掲載/ゲノム調節センター執筆
「緑茶の成分、ダウン症患者の認知能力向上に効果」
「記憶パターンや言語想起、適応行動など幾つかの項目で、緑茶サプリを服用したグループの評価の方が著しく高かった。また、緑茶グループの評価は時間の経過とともに向上していた」
この他にも国内外で研究結果はありますが、省略して今回の記事の紹介です。
ポイントをまとめると次の通りです。
- 平均年齢88歳で既に認知症の症状が出ている方が緑茶を飲むことで症状が改善した
- 認知症は、脳血管疾患経由の認知症、アルツハイマー型、レビー小体型の3種を含む。
- 飲む量は、1日80mgの煎茶を2〜3杯程度飲むことで効果があった。
- 規模を広げた490人/5年間の追跡調査でも、緑茶を頻繁に飲む人ほど認知機能が正常だった。
- 緑茶を毎日飲めば、リスクが1/3に、週に1〜6日飲むと1/2に減ることがわかった。
- 紅茶やコーヒーでは効果がない。
こちらがその新聞切り抜きです。
まだ追加的な検証は必要だとしていますが、既に認知症の人でも改善する可能性があるというのは非常に勇気づけられます。また、認知症は特効薬がない病気ですので、緑茶を飲む習慣によって予防ができるのであればそれは心強いことだと思います。
認知症は日本の社会問題。10年後、さらに深刻化している。
記事のグラフにもある通り、高齢化にともない、認知症患者は、毎年増加を続け、2025年には500万人に近づく勢いです。認知症の介護は、非常に心身ともに非常に負担がかかります。自分の親が、自分や孫のことを忘れてしまって、罵声を浴びせかけたり、場合によっては手を出してくることもある病気です。とある記事では、2030年頃には、日本中が介護疲れで疲弊している、といった主張を読んだことがありますが、あながち嘘ではないように思います。
また、若年性認知症という言葉のあるように、認知症の発症年齢が若年化も問題視されています。原因は、ライフスタイルや環境の変化だそうです。現代的なライフスタイル、つまり、(おそらく)ストレスのかかる仕事や食生活を続けると、若くしても認知症になるリスクがあるということです。
緑茶を飲んで認知症を予防して欲しい
認知症は、加齢や生活環境によって引き起こされる、特効薬のない病気です。場合によっては家族の絆を引き裂く怖さがあります。お茶がそれを予防する可能性があるならば、ぜひ茶を飲んで健康でいてください。
カテキンは、煎茶に多いとされていますが、習慣が大切なのでお好みのお茶を楽しみながら飲めばよいと思います。無理なく続けられるからこそ、長い目で見て身体を健康に保ってくれるわけです。
大切なのは習慣
私の場合は、朝起きたらお茶を一杯、食事の時に家族と一杯、三時頃の休憩時間に一杯とお茶を飲んでいます。ただ、大事なことは、何時に飲む、とか、そういうルールを決めることではなく、飲みたいと思える、自分好みのお茶を見つけることです。
好きこそものの上手なれです。自然とお茶を習慣的に飲むようになると思います。養分がたっぷり詰まった本物のお茶を飲んで欲しいなと思います。お茶の世界は、非常に奥が深いので、じっくりと楽しみながら健康でいてください。
コメントを残す