ごぼう茶の効果について研究してみた

ダブル焙煎ごぼう茶は、年齢を重ねて疲れた体を強くする救世主!?

この数ヶ月、家族でごぼう茶を飲むようにしていますが、非常に体の調子がよいです。

私が30代半ばになり、以前より疲労回復が遅くなったと感じています。育児と仕事で体の負担がピークだったとき、久しぶりに風邪を引いて生活を見直した中で取り入れた習慣の一つが夜のごぼう茶です。

実際にごぼう茶を続けて、体のよい変化を実感できるようになったので、改めてごぼう茶の健康効果を調べてここにまとめておこうと思います。

この記事でのごぼう茶の研究の参考にしたのは、以下の論文と本です。

①海外論文「繰り返し焙煎によるごぼうの栄養素の変化」
Changes in the Physicochemical Properties and Sensory Characteristics of Burdock (Arctium lappa) During Repeated Steaming and Drying Procedures

「ごぼう茶を飲むと20歳若返る!」(南雲吉則著)
日本でのごぼう茶ブームの第一人者、南雲吉則医学博士の著書です。
お医者さんだけあって、非常によくまとまっているのですが、この方は、ごぼう茶で商売をされているようで、あまりによいことしか書いていないのが気になりました。
そこで次の③ではネガティブな点も含めて調査しました。

Burdock Root Tea- Benefits, How To Make, & Side Effects

このエッセイでは特に妊娠中、授乳中の方への注意書きを参考にしました。

では、ごぼう茶の健康・美容に関連した効果とデメリットについて説明していきます。

まずはじめに、このページを読むのにおすすめする方は、このような興味や悩みがある方です。

滋養強壮・健康づくり・がん予防
✓風邪を引きにくい強い体を作りたい
✓コレステロールや脂肪による動脈硬化が怖い
✓便秘気味のお腹を毎朝スッキリ解消したい(軽度の便秘症)
✓ガン家系なので、なるべく予防したい
美容・美肌
✓肌にシミが増えてきた
✓ダイエットしたい

サポニンの働き① 「脂肪・コレステロールへの吸着」

ごぼう茶に含まれる栄養素で一番有名なものは、「サポニン」です。サポニンには、脂肪やコレステロールに吸着して、そのまま便と一緒に体外に排出させる働きがあります。

これはダイエットの際に体内の脂肪除去をサポートするように働きます。また、緑茶にも似ているのですが、血液中の脂肪やコレステロールとくっつきますので、動脈硬化などの予防にもなります。

一部のウェブサイトなどで、「毛穴の中の皮脂が溶け出して、毛穴が引き締まり、ハリのある美肌になる」と記載がありましたが、これは眉唾の可能性が高いです。サポニンが、毛細血管を通じて毛穴の皮脂まで除去する、というのは、可能性は0ではないと思いますが、どうも飛躍があるように感じます。ただ、「脂肪に吸着する」のは事実ですので、体内や血液内の脂肪には効果があるでしょう。

サポニンの働き② 「抗酸化・創傷治癒作用(そうしょうちゆ)」

二つ目にあげるのは、抗酸化作用と、「創傷治癒作用」(そうしょうちゆ)です。

ごぼうは、地下深く根を張ります。地中の中には、多くの雑菌や虫、もぐらなどの動物が繁殖している、非常に「外敵が多い」環境です。そんな環境で、虫や動物にかじられたりしても、酸化して腐らないよう自分で傷を治す「創傷治癒」と「抗酸化」いう力があります。サポニンの一つの作用で、ごぼうの中でも、外部と接する「皮」の部分に多いとされています。

ここでいう傷を治す、というのは、細胞レベルの話です。例えば、年を取ると、日焼けして「シミ」として残ってしまう、ということがありますが、これは、子どものような細胞の「治癒力」がなくなっているからです。

ごぼう茶を推奨している南雲吉則先生は、ガンの専門医ですが、彼いわく、ガンは「細胞の再生の過程」で発生する異常であって、それは、細胞の「再生能力の低下が招いている」とのことです。だから、がん患者は高齢の方に多い、というカラクリです。

そして、その「細胞の再生・修正力をアップ」させるのが、ごぼう茶のサポニンです。

これらのことから、ごぼう茶は、がん予防、シミの増加を防ぐ、といったことが期待されます。また、ウイルスなどによって傷つけられて引いてしまう風邪の予防にも効果があるそうです。

もちろん、ごぼう茶を沢山のんだからといって、子どものころのような再生力には戻りませんので、暴飲暴食をせず、摂生して体を守ることも大事です。あくまで「サポートする」のがごぼう茶のサポニンです。

むくみや便秘の解消に「イヌリン&セルロース」

最後にピックアップするのが、食物繊維のイヌリンとセルロースです。

特に、イヌリンは非常に水分を吸収する食物繊維です。生理用ナプキンやおむつなどに使われている成分と似ているそうです。

これは、まず、便秘気味の方におすすめできます。便にイヌリンがまじることで、便を柔らかくしてくれます。それによって便秘解消の一助になります。慢性的な強い便秘の方は他の対策も必要ですが、少し便を柔らかくしたい、という方であれば、ごぼう茶は非常に向いていると思います。

また、水分吸収の作用は、体のむくみの解消につながります。むくみは、余分な水分が体内に蓄積してしまうことが原因ですが、血液の流れにのったイヌリンが水分として排出させる助けをしてくれます。

滋養強壮によい朝鮮人参の代替になりえるのがごぼう茶。

朝鮮人参は、滋養強壮によいとされるのが有名な話です。しかし、非常に高額です。実は朝鮮人参の滋養強壮の根拠は「サポニン」にあります。
まさに、ごぼう(特に皮)に含まれている成分と全く同じなのです。

つまり、ごぼう茶を定期的に飲めば、朝鮮人参と同じような滋養強壮が期待できるということです。

生のごぼうか、焙煎したごぼうはどっちがよいのか?

そこまでごぼうが体にいいならば、生がいいんじゃないか、と思われる方がいらっしゃると思います。

しかし、実際は逆で、焙煎したほうが栄養価が高くなるのです。
参考文献にあげた韓国の論文でも指摘されているように、実は「焙煎したごぼうの方がサポニンの働きがよくなる」という研究結果があります。そもそも、生っぽいごぼうは、土臭くって食べられたものではありませんし、焙煎することによって香りも味もよくなり、その上、栄養価も高くなるのです。

おすすめのごぼう茶は?

ごぼう茶を色々と取り寄せて分析すると、次の特徴があります。

①皮を含んでいるか、含んでいないか?
②焙煎がじっくりできているか、焙煎弱めで土臭いか?

まず、サポニンは皮に多く含まれるため、皮なしごぼうは、おすすめできません。
さらに、焙煎が強いものの方がサポニンの働きがよくなり、味と香りもよくなるので、ごぼう茶として飲むのに、味覚・健康の両方の観点で最適です。

また、中国などの海外産のごぼうも安く手にはいりますが、やはり、洗浄や衛生面の観点でおすすめできません。

その観点で、見た時、当店のダブル焙煎ごぼう茶は条件を完璧に満たします。

妊婦さんはごぼう茶は大丈夫?

海外の論文では、特に妊娠中は、子宮収縮の作用があるため、ごぼう茶は控えたほうがよい、と記載がありました。
授乳中はおよそ大丈夫ですが、体質によって下痢等を引き起こすことがあるので、飲み過ぎは控えたほうがよいとのことです。

乳腺炎の予防にごぼう茶

脂肪に吸着するサポニンは、乳腺炎の予防につながります。
とくに、徐々に授乳量が減らしていて、乳腺炎が気になるママには、おすすめです。
ノンカフェインですので、夜中の水分補給にも便利です。

フライパンでごぼう茶を自作するのは、やめたほうがいい

フライパンで、乾煎りすれば、ごぼう茶を自分で作ることが出来ます。
ただ、乾煎りをすると、フライパンが傷んでしまいます。もう要らないフライパンなどを、ごぼう茶専用に用意するならよいかもしれませんが、基本的に、フライパンの乾煎りオススメできません。

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