アメリカでお茶会&展示会をしました

アメリカ訪問の概要

今回、アパレルブランドのGUESSが運営するマルチアーノアートファウンデーションに「竹の茶室帰庵」が招待されたことがきっかけです。このイベントに合わせて、木谷製茶場は帰庵で野点を楽しむための抹茶「禅茶」をプロデュースさせていただきました。それを持って、帰庵とともに西海岸のカルフォルニア(LA、サンノゼ)に行ってまいりました。 現地では、GUESSの関係者の方のご自宅に宿泊させていただきました。(映画に出てくるようなビバリーヒルズの豪邸で、圧倒されるばかりでした。。)初日は、その自宅にハリウッドの関係者を招待したプライベートなお茶会。某超有名な俳優さんも来ていて、度肝を抜かれながらお茶会をやっておりました。お茶も気に入って購入頂いて、少しお話させていただいたのはよい思い出です。 翌日は、Martiano Art Foundationにて、戸田和尚による講話とお茶会です。テーマは禅に関するものです。禅について、関心をお持ちの方が想像以上に多く、涙を流しながらお茶を飲まれるような方もいらっしゃいました。3日目は、主だった予定がなかったので、現地の協力者のみなさんとともに、マンハッタンビーチでお茶会をしました。
マンハッタンビーチは、日本では見られないような大きなビーチで、映画「LA LA LAND」のロケ地にもなった場所です。本当に、壮大なパワーを感じる場所で、私や友人たちもお茶を飲みながら自然と涙が出るような感動をしました。ここでのお茶会は一生忘れられないと思います。言葉ではなかなか説明できない感情なので、ここでは多くを書きませんが。 4日目〜5日目はサンノゼへ移動。サンノゼは、シリコンバレーというアメリカのIT企業が集まっている場所です。非公開のイベントですので、ブログには詳しくかけませんが、日本人(というか世界中の方)にお馴染みの超有名企業でのお茶イベントです。仏教系の方では、チベットから招待された方などはいたらしいのですが、日本人では初めての招待だったようです。 仕事中の時間にもかかわらず、100名以上の方に参加いただきました。レベルの高い質問の応酬に禅文化への関心の高さが伝わりました。さすが、元CEOが禅に関心の強い方だっただけあります(というのでわかった方はマニアですね)

禅文化が根付くアメリカ西海岸

今回、どの会場でも非常にレベルの高い質問がでました。禅によってどのような状態を目指すのか、心を無にするということはどういうことかといった切り口で沢山の会話がなされました。もともと、西海岸にはヒッピー文化が根付いており、その延長線上に禅への関心ということもあったそうです。私もなんとなく話は知っておりましたが、AppleのSteve Jobsの自伝などを読んで西海岸のヒッピー文化には関心を持っていました。実際、大きな禅センターがLAを始めいくつかの場所であるようで、正直、日本人よりも禅に関心が強いように思いました。 アメリカ西海岸といえば、Apple, Googleなど最先端の企業がある町で、行くたびに目に見えて便利になっている場所です。例えば、今回の滞在では、電動キックボードが公道に沢山おいてあって、それを使うことでビバリーヒルズ内の移動が観光者にとってもすごく便利になっていました。2014年に行ったときは、UberやLyftといったライドシェアのサービスに感動しましたが、次々の新しいサービスが生まれている感じです。あ、そうそう、また別の機会があれば書きますが、その後、シアトルに滞在したときには、Amazonの無人コンビニのテクノロジーの便利さに驚きました。日本より、おそらく、常に5年程度は先に進んでいる感じだと思います。 今回のテーマであった「禅」は、実は、便利さの対局にある考え方です。禅寺に遊びにいくとわかりますが、日常生活をあえて原始的にして厳しい環境で生活することで、日々の生活を修行にしてしまう、という考え方があります。正直、アメリカでどんどん生まれている先進的なサービスとは程遠いです。 しかし、逆に、便利になりすぎると、本来、人間が本来大切にしてきた日々の生活の中の楽しみや、今ここにあることの喜びを忘れがちになるようにも思います。全てがありすぎることで、大事なものを忘れがちになってしまうような現象がおきるわけです。それを取り戻したい、と潜在的に思っている方が多いような気がしました。だから、禅やヒッピーの文化に憧れを抱くのではないかな、と感じます。 もう一つ、関連することかもしれませんが、彼らが禅に関心を持っている理由ですが、日常が忙しすぎる、ということも大きいと感じました。LAやサンノゼの大企業で働く方々はとにかく忙しいです。日本人が働きすぎだ、とか言われてますが、アメリカ人もかなりのハードワークです。過労死という言葉自体はないものの、同じように働き詰めで命を落とす、という方もいらっしゃるそうです。そうすると、日常生活の中に癒やしを求めるわけです。それがMeditation(瞑想)であったり、エクササイズであったりします。禅というのを瞑想の延長で考えることで、やはり、禅文化への関心が強くなる、というわけです。 いずれにせよ、西海岸では日本の禅文化への関心の強さを非常に感じた滞在でした。何かしら、彼らのニーズに答えられるようなサービスを作れたら面白いなと考えています。あと、マンハッタンビーチでのお茶会も素晴らしかった。現地の方に場所を決めてもらって、カジュアルにやったお茶会でしたが、本当に素晴らしい体験でした。お茶の持つ可能性を強く感じたアメリカ滞在でした。

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